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ねことヘアピン

唯梓SS中心に自由気ままに綴るブログです。

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【唯梓連載「梓の○○」シリーズその3 梓の混乱@後編】


【唯梓連載「梓の○○」シリーズその3 梓の混乱@後編】





あれから2日が経過した。
あの晩を境に、私は毎日の様に見ていた不思議な夢を見なくなっていた。
少し残念だが仕方ない。



(夢はただの夢だし…ね)



それよりも今は現実の唯先輩の方が大事である。

唯先輩は、ここ2日前から部活に来なくなっていた。
廊下で見かけてもいつもみたいに抱きついてこないし、休んでいる理由を聞こうとも思うのに、それも叶わずいつの間にか私の横を通り過ぎてしまっている。

部活に行って休んでいる事情を先輩達に聞いてみても、「何か用事が忙しいから休んでいる」としか聞いていないらしい。



そうこうしている内に、唯先輩が来なくなってから3日が過ぎた。

いくら何でも休み過ぎだ。まだまだ出来てないフレーズだっていっぱい有るのに…。
私は律先輩にお願いして、明日唯先輩に部活へ来るよう説得をして貰う事にした。



そして今日、お昼時に律先輩からメールで唯先輩が来るとの連絡が入った。
ちなみに唯先輩は今日も休むつもりでいたらしい。
4日振りに先輩と顔をちゃんと合わす事になる。



(やっと唯先輩に会える)



私は午後の授業を受けながら、放課後の事ばかりを考えていた。










練習前のティータイム。
色とりどりのお菓子に、ムギ先輩の淹れてくれた美味しい紅茶。

いつもなら楽しい時間のはずなのに、ここ最近は会話があまりなくみんな黙々と食べていた。
それは今日も同じくだ。



「唯ちゃん、もうクッキーいいの…?」



大好きなお菓子が目の前にあるのにも関わらず、あまり食べずに手が止まっている唯先輩に、ムギ先輩が心配そうに話し掛けた。



「………」



返事がない。
唯先輩の方を見ると、ぼーっと視点が定まっていないような虚ろな目をしていた。



「唯…?」



隣に座っている律先輩が唯先輩の顔を覗き込む。
律先輩に呼ばれて初めて気が付いたのか、唯先輩はピクッと肩を上下に動かして反応した。



「ぇ、ぁ、な、なに?わ、私なら大丈夫だよ~」



見られている事に気付いた唯先輩は、慌てて手を大げさに振りながらへらへらと私達に笑いかける。
その笑顔はどことなく苦しそうで。
作り笑いをしているのがバレバレだ。



でも私は深く理由を聞き出さなかった。
唯先輩が言いたくなったらきっと話してくれる、と信じているから。
それは他の先輩達も同じだろう。



「そっか…」



律先輩は何か言いたそうな顔をしながらそう呟くと、目線を唯先輩から外した。

また各自主々にお菓子を食べ始める。
…が、やはり会話はない。音楽準備室に再び重い沈黙が走る。


そんな沈黙を一番に破ったのは、唯先輩だった。



「そ、そろそろ練習しようよ!いっぱい休んじゃったから早くギー太弾きたいな~っ」



私は少し離れた席に座っている唯先輩を見る。
先輩はどこか慌てている様な、焦っている感じだった。



(あぁ…唯先輩はこの空気を何とかしなきゃと思ってるんだ)



何か答えようと私は口を開くが、上手く言葉が浮かんでこない。



「…珍しい事もあるもんだな、明日は雪でも降るんじゃないか~?」



先に律先輩がいつもの調子で唯先輩に話し掛けた。
唯先輩は一瞬ホッとしたような顔をした後、いつもの感じでおどけた顔をした。



「ひ、ひどいよ律っちゃん!私だって一応ギタリストなんだから!」



久しぶりの律先輩と唯先輩のふざけ合い。
そんな2人のやり取りを見て安心したのか、澪先輩は軽く息を吐きながら椅子から勢い良く立ち上がった。



「よし、唯も久しぶりで気合い入ってるみたいだし、ちょっと早めだけど練習始めるか!」



澪先輩が椅子から立ち上がるのと同時に、唯先輩達が「おー!」と言う掛け声と共に拳を上へと掲げる。
私も遅れて「おー!」と言いつつ拳を上げた。



唯先輩の一言で、部屋の空気がガラリと一変した。
やっぱり軽音部には唯先輩が必要なのだ。
それに律先輩に澪先輩にムギ先輩。
この4人が集まる事で、軽音部のバランスを上手く保っているのである。


そんな事を考えながら私はチラッと唯先輩を見る。
その時、先輩がギターケースを開けながら溜め息をついている所を、私は見てしまった。










「で、出来たぁ!」


「やりましたね、先輩!」



他の先輩達が帰った後、私はギターパート練習と要して、唯先輩が一番苦手としているフレーズを中心にみっちりと付きっきりで個人レッスンをしていた。

律先輩と澪先輩は、寄りたい本屋が閉まってしまうとの事で先に帰り、ムギ先輩は「終わるまで待っとこうか?」と言ってくれたが、違うパートだし待たせるのは申し訳ないので先に帰って貰った。



「唯先輩はやれば出来るんですから、もっと日頃から練習をry」



先輩が出来た事が嬉しい癖に、私の口からは次々と小言が出てくる。
その間先輩は何故かそわそわと忙しなくしていた。



「う、うん…分かったから、あずにゃん、手…」


「大体唯先輩は…え、手?あっ…!」



私は目線を下に下ろす。
そこにはギュッと先輩の手を握っている自分の手があった。
嬉しさのあまり、無意識に先輩の手を握り締めていたのだ。


私は慌ててバッと先輩の手を離し、一定の距離離れる。
手を離した途端、先輩はせかせかと体を動かしながらギターのストラップを肩から外した。



「そ、そろそろ片付けよっか」


「そ、そうですね」



私達はお互い歯切れの悪い声を出しつつも、ぎこちない雰囲気の中片付けをし始める。



(び、びっくりした…まさか私から握っちゃうなんて…。そういえば唯先輩に触れたの久しぶりだったな…)



私はさっきまで触れていた先輩の手の温もりを思い出す。
しかし唯先輩があんなに動揺しているのは珍しかった。
あれぐらいのスキンシップでどうこうする人じゃないのに。



「じゃ、じゃあ、私片付け終わったから…」



考え事をしていたせいか、先輩の方が先に片付け終わったみたいだ。
先輩はギターを背負いながらドアの方へと歩き出している。



「あ、もう少し待って下さい。今支度します」



私は急いでクロスで磨いたギターをケースへと片付け始める。



「い、いや、さ、先に帰るよ…」


「え?同じ方向なんですし一緒に帰りましょうよ」



先輩の何処かドモっている声に不思議に思いながらも、私はギターから顔を上げて先輩を見た。



「ちょっと私…そ、その、用事が…」



先輩は目を泳がせながらしどろもどろとしている。
その様子は誰が見てもおかしいと感じるだろう。
私は先輩の行動に不審に思いながらも、次の質問をぶつける。



「前から気になってたんですが…最近部活を休んでる用事って何なんですか?」


「い、いや…それは…」



先輩はモゴモゴと聞き取りにくい声で口籠もると、顔を伏せて俯いてしまった。
ドアの前で俯きだんまりになっている先輩に、私はそろそろと近付く。



「唯先輩?」



声を掛けながら、垂れている髪で隠れてしまっている先輩の顔を覗き込む。
すると僅かだが先輩の口が動いた。



「…………めん…‥」


「え?聞こえなかったです。なんです…いだっ!?」



何か呟いたと思ったら、いきなりすぐ傍にある私の鼻にガブリと噛み付いてきた。
私はビックリして、思わず先輩の胸を両手で強く押してしまう。
突き飛ばされた先輩は、ふらっと後ろに倒れそうになりながら私から離れると、急に走ってドアを乱暴に開け、音楽準備室から出て行ってしまった。



「え?…え?」



手で鼻を抑えつつも、音楽室に一人取り残された私は茫然とする。


先輩に噛み付かれた鼻だけが、何時までもヒリヒリとしていた。










To Be Continued




ここまで読んで下さり有難うございます!
なんだかシリアスモードで書いてる時私までモヤモヤとしてしまいました…orz
次も梓視点になりますがお付き合いよろしくお願いします。

さて、次は拍手SSである【吾輩は梓である】の続きを書きつつ、この間コメで要望して下さった拍手SS【トイレ】の続きを書こうと思います。
こちらは完全18禁となりますので、拍手ではなくブログで上げさせて頂きますね。
ではでは!

| 【「梓の○○」その3 梓の混乱】 | 23:38 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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【唯梓連載「梓の○○」シリーズその3 梓の混乱@前編】

キス、キス、キス。
毎晩あなたと過ごす、甘い甘い夢。
夢の中のあなたは私の言う事なす事何でも叶えてくれる。
私を見つめる瞳、灼けるように熱い唇、息をする度に感じる甘い吐息。
夢の中のあなたによって、私の心のタンクはなみなみに満たされていく。


打って変わって現実でのあなたはここ最近ずっとうわの空。
まるであなたの瞳には私の存在なんて映していないみたいで。



夢見がちだった私は、そんなあなたを黙って見る事しか出来ませんでした――





【唯梓連載「梓の○○」シリーズその3 梓の混乱@前編】





『ジリリリリリリリリリ』


バンッ!


『リリッ...』


朝、私はけたたましく鳴る目覚まし時計を片手を伸ばして止めた。



「んんーー!!ふあ~ぁ....」



ベッドから身体を起き上がらせて、腕をグーっと天上に向けて伸ばす。

あれから1週間が経ったというものの、私は毎日先輩との不思議な夢を見続けていた。
でもどうしてかキスを何度かし終えると、必ず意識が遠のき甘い夢から覚めてしまう。
そしてパンツはびしょびしょ洪水状態なのである。

今日もまた、私の下半身は大変な事になっているだろう。
私はパジャマのゴムを引っ張りつつ、そーっと中を覗いてみる。
案の定そこにあるパンティはグッチョリと濡れていた。



(これ、なんなんだろう…)



私はため息を付きながらもベッドから立ち上がり、足音を立てないように洗面所へと向かう。
こんなに濡れてるパンツを家族に見られたら、この歳でおねしょをしたのかと思われる。
そんな事態になったら死ぬほど恥ずかしいので、朝こっそりと洗面所でパンツを洗うのがここ最近の日課になっていた。


今日も私はパンツを洗いながら、さっきまで見ていた甘い夢を思い出す。

私が『キスして』とお願いすると必ず気持ちのいいキスをくれる、夢の中の唯先輩。
昨晩のキスは、また一段と…その…気持ちよかった。
お互いの舌が絡まり合って、脳みそまで蕩けてしまいそうになってしまう。
夢の中での先輩とのキスは、日に日に情熱的になっている様な気がする。



(今日の夜も楽しみだな…えへへ…)



ふと洗面台の鏡を見ると、人に見せられないぐらい物凄く惚けた顔をしている自分が映っていた。
私は蕩けてしまっている思考を切り替えて、学校の支度をし始めた。










今日も放課後は軽音部での部活動だ。
様々な部活の中では珍しい事に、軽音部は学校がある日には毎日活動している。
まぁ練習熱心と言うよりは、みんなで集まってティータイムをするのが主になってるんだけど。


今日も律先輩が『お菓子食べないとドラム叩かない!』と駄々を捏ねたので先にティータイムをする事にしたのだが、珍しく唯先輩は大人しかった。
いつもなら律先輩と一緒にハシャぎ回るのに。
ティータイム中も、唯先輩はお菓子にあまり手をつけずに、ボーっと何かに想い老けている感じだった。


そして現在、みんなで曲の通し演奏を行なっている。
しかしなかなか先に進まない。
唯先輩がさっきから何度も初歩的なミスを繰り返しているからだ。
いつもも少しミスをしたりはするけど、今日のはそれ以前の問題の様な気がする。
先輩達も唯先輩の調子がおかしい事に気付いたみたいで、律先輩がスティックを何度かかき鳴らし演奏は中断になった。



「おい唯、どうした?調子悪いのか?」


「…うん、ごめん。私今日は帰るね」



唯先輩は漠然とした顔でそう言うと、ギー太をケースに片付け始めた。
いきなり帰ると言い出した先輩に私達は心配する。



「大丈夫か?唯」


「唯ちゃん、気をつけて帰ってね?」


「体調悪いんですか?先輩、家まで送りましょうか?」



私も唯先輩の背中に声を掛ける。
少し足元がフラフラしていたため、先輩が1人で家まで帰れるか心配だったからだ。



「だ、大丈夫。1人で帰れるから」



私に背中を向けたまま先輩はそう返事をすると、ギターを背負ってそそくさと音楽準備室から出て行ってしまった。
先輩のあまりの手際の良さに、私は思わずその場で立ち竦んでしまう。
部屋の中に重い沈黙が起きる。



「唯先輩どうしたんでしょうか…?」



唯先輩が出て行ったドアを見つめながら、私は先輩達に尋ねた。



「う~ん…今日学校来てからずっとあんな感じだったんだよな~。心此処にあらず!って感じでさ」


「そういえば今日あまりお菓子食べてなかったよな…」


「うん、いつもなら絶対残さないのに…。何か悩み事でもあるのかしら…」



先輩達も詳しい事は知らないみたいだ。
みんな唯先輩の事を気にして、心配そうな顔をしている。
この後部活を続ける、という雰囲気じゃなかったので、今日の部活はここで終わりになった。



(唯先輩、私の顔見てくれなかった。そんなに体調悪かったのかな…)



私は帰り道、先輩の事を心配に思いながら1人でとぼとぼと帰宅をした。











人間の欲望とは愚かである。
寝る前まではあんなに心配に思っていたのに、今日も私の欲望の塊である夢の中には唯先輩が出てきた。


今日の夢は唯先輩の部屋みたいだ。
ベッドのすぐ横に先輩の相棒であるギー太が立て掛けてある。


私達は向かい合わせになってベッドの上に座っていた。
唯先輩の瞳の中にはしっかりと私の姿が映っている。
まるで私の願望を映してるかのようだ。
先輩は私の肩を押して背中をベッドの壁に押し付けると、顔の横にある壁に手を当てて覆い被さってきた。
今日の先輩は何だか余裕が無さそうに見える。
私はそんな先輩を見つめながらも何時も通りに『キスして下さい』とお願いをする。



『先輩、キスして下さむぅっ!んっ…じゅるっ…んっんっ……ちゅくっ』



言い終える途中で唇を塞がれたと思ったら、すぐに唇を割って先輩の熱い舌が口の中へ入ってきた。



『ふぁ…ちゅる…んちゅっ…しぇんぱ…んくっ』


『ちゅぱっ…ちゅっ、じゅるっ…くちゅっ…』



先輩の舌はネットリとしていて、舌が火傷してしまうかと思うぐらいとても熱い。
次から次から溢れ出てきて飲みきれない唾液が、だらしなく口の端から垂れて首にまで伝ってくる。



『ん…んちゅるっ…あず‥んっ、じゅる…』


『んはっ…ぷぁっ…ちゅくっ、んあっ…ぢゅる…』



唇を合わせてから五分、いや十分位経ったのではないだろうか。
私はそろそろ息が苦しくなってきたので、先輩の背中を「トントン」と軽く叩く。
これが夢の中での私達のキスの終わりの合図になっていた。



『ちゅっちゅっ…ちゅぴっ、んっ…ちゅっ』


『ふっ、ちゅぱっ…じゅるっ…んふっ…ふっ』



終わりの合図を出したのに、先輩はまだ舌を動かし私の口内を舐め回してくる。
私は(気付かなかったのかな?)と思い、今度は少し強めに背中を叩いた。



『ちゅるっ、んっ、せんぱいっ…んむぅ、ふっ…』


『ぢゅるぢゅるっ…んちゅ、ちゅちゅっ、ちゅうぅっ…』



今度こそ私が背中を叩いた事に気付いたはずだ。
しかし先輩が離れる様子は一向に無い。
それどころか体をさらに寄せ付け、鼻息を荒くさせながら私の舌を激しく求めてくる。



『じゅるっ、ふぅっ、ふぅっ、んくっ…ふっ、んむっ、ぢゅるうぅうぅうぅっ!!』


『んあっ…んふっ、あっ、ちゅるぅっ…ふっ、んあっ、んむぅぅーっ!?』



先輩は啜るようにに私の舌に強く吸い付くと、手をスカートの中へと侵入させて来た。
私は先輩の行動に驚いて、綴じていた目を見開く。
すると先輩も目を開けていた。
私達の目線が近距離で混じり合う。
先輩は唾液でテカテカになっている唇を舐めながら、私の瞳をじっと見つめてくる。
その瞳は初めてこの不思議な夢に現れた時の、獣の目になっていた。
私は先輩の熱い瞳から目を離す事が出来ない。
すると先輩はスカートの中に入れている手を動かし、太股をさわさわと撫でてきた。
先輩の手の感触に、勝手に身体がビクッビクッと反応をする。



『んあぁあっ、ふあぁっ、ぅんっ…あぁっ…ん、ちゅうっ、んんっ…』


『じゅるっ…ふうっ、ちゅぱっ…ふうぅぅ、ふうぅぅ!じゅるるちゅるぅっ!』



先輩の手のひらは、円を描く様に私の太股をシツコく這い回る。
それはいつも頭を撫でる時の優しい動きではなく、愛撫的な撫で方でだ。

呼吸が苦しくて私は鼻と肩で息をし始める。
すると先輩の鼻息も段々と荒くなってきた。
顔に当たるお互いの息が熱くて、頭がクラクラと回るような感覚に陥る。
私は気が遠くなりそうな意識のまま、足をジタバタと動かして先輩の手から逃げようと試みる。
しかし抵抗も虚しく、先輩の手のひらはジリジリと太股の付け根にまで伸びてきた。



『いやぁっせんぱ、んむぅっ!?…むぅっ、ぢゅるるるぅっ‥んふぅ…』



酸素が欲しくて、私は先輩の唇から離れるため無理やり頭を横に振り切ろうとする。
しかしすかさず手で後頭部を固定されて、また唇を塞がれてしまった。
首の後ろを掴まれたまま再び濃厚なディープキスを繰り返される。
口内を隅々まで舐められすぎて、まるで口の中の神経が麻痺してしまっているみたいだ。
私は飛んでしまいそうな意識を保つのに精一杯だった。



そして先輩の手がとうとうパンツに触れた瞬間…





私の目の前は真っ白になった――――――












パチっと目が覚めた。ボンヤリと天上が見える。
すごい寝汗を掻いていた。背中が汗でベトベトとしていて気持ちが悪い。
時計を見ると、夜中の2時半頃。寝てからまだ、約2時間半ぐらいしか経っていない。
私は喉がカラカラに渇いている事に気付き、ベッドから立ち上がりリビングへと向かった。



蛇口を捻り、コップに水を汲み一気に喉へと流し込む。
冷たい水を流し込むと、喉が美味しそうにゴクゴクと鳴った。
1杯じゃ足りなかったので、私は3杯程飲み干した。



部屋に戻った私は、何も考えずにもう一度寝る事にした。
汗で濡れているパジャマを着替えようかと一瞬思ったが、面倒なのでそのままベッドに入る。
喉が潤ったからか私はすぐに眠りに落ちる事が出来た。





しかし夢の続きを見る事はなかった――――







【梓の混乱@後編】へ続きます

| 【「梓の○○」その3 梓の混乱】 | 23:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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