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2010.05.18 Tue
【かんちがい!】梓→唯
今日も無事授業が終わってホームルームが終わると同時に、私はそそくさと部室に向かう。
純に色々ちょっかい掛けられそうになったけど、そこは根性で押し切った。
なんたって今日は――
~~~~~~~~~~~
「あ。明日は私と澪部活休むから」
「えっ、何か用事でもあるんですか?」
練習も終わり、ギターをケースに片付けている時に律先輩が今思い出したとでも言うようにそんな事を言った。
「なんだ律、梓に言ってなかったのか。律が職員室行くついでに伝えとくって言ってたからもう伝わってるかと思ってたのに…」
「いや~、さわちゃんと話してたら梓の事すっかり忘れてた!」
「威張るとこじゃない!!」
ボコッ
「いだ~…」
「梓、ごめんな。私もキチンと確認取るべきだったよ。律を信じた私も馬鹿だった」
「いいですよ、澪先輩は悪くないです。だって律先輩ですから」
「なんだおまえらー!私だってやる時はやるんだぞ!」
「こういう事もあるよ、りっちゃん!私の胸においで!」
「あぁ~唯だけだよ私のこと慰めてくれるのは~グスングスン」
「よーしよしよしよし。りっちゃんは頑張ったね~。よしよし」
そう言いながら唯先輩は律先輩の頭を撫でている。というか律先輩嘘泣きだろう…。
唯先輩は、誰彼構わずスキンシップしすぎだと思う…。
現に今だって律先輩と……いや、別に唯先輩が誰と仲良くしてたって私には関係ないし、というか私は唯先輩の事なんて何とも思ってないし、ただ頼りないから私がずっと見てなきゃ駄目だなってだけだし…。
『梓ちゃん、素直にね?』
「え!!」
「どうした?いきなり大きい声出して…」
「い、いや…、なんでもない、です…。……というか先輩達いつまでそれやってるんですか」
「ん~?なんだ梓、妬いてんのか?」
「えっ、そうだったの?あずにゃんごめんね~言ってくれればいいのにぃ~」
唯先輩はそう言うと手を広げながらこっちにやってくる。
(あ…抱きしめられるんだ)
そう頭で確信すると私の鼓動は速く動き始める。
何度も抱きしめられたせいで私の体から消えることのない唯先輩の甘い匂い、暖かい温もり。
「あずにゃんぎゅ~」
今日初めての抱きつきだ。
練習中は休み明けだったせいか、唯先輩はギー太にべったりであまり構ってもらえてなかった。
私だって休み中唯先輩に会えなくて寂しかったのに…。まぁ練習は進んだから良いんだけど。
「ぅ~ん、やっぱ抱きつくのはあずにゃんが一番気持ちいいよぅ~。なんというかしっこ、しっ、し、」
「しっくり、ですか?」
「そう!しっくり!しっくり~ぎゅ~♪」
「も、もうっ!苦しいです!離れて下さい!」
唯先輩の甘い匂いとか、首に当たる吐息とか、胸に当たってる、その、ゃ、やわらかさとか、色々な恥ずかしさから思ってもないことが口から出てしまう。
でも苦しいのは本当だ。唯先輩に抱きしめられると、胸がギューッと締め付けられる。
苦しいよ、先輩。
普段からわたしだけを抱きしめればいいのに。
わたしだけを見ていればいいのに。
わたしだけを好きでいてくれたら…
そしたらどんなに…
「梓、何難しい顔してんだ?眉間にシワよるぞ~?」
「ハッ」
考えすぎちゃって意識飛んでた…。
せっかく唯先輩に抱きしめられてるのに…休み中会えなかった分をいっぱい堪能しないと…。
(先輩気持ちいいなぁ…暖かい…それに良い匂い。シャンプーとはまた違った…先輩の体臭なのかな?ずっと嗅いでいたい…時間が止まればいいのに…)
『ふふっ、デレてる梓ちゃんも可愛いわ♪』
「!!?!」ビクッ!ドンッ!
天(?)から聞こえた声に思わず唯先輩を押し払ってしまった。
「いたたた…あずにゃんいきなりどうしたの~」
「なんでもないです!と言うか早く離れて下さいって言ったじゃないですか!」
「やっぱ梓は気まぐれな猫だな~。唯に抱きしめられてこーんな嬉しそうな顔してたくせに」
「なぁっ!?そんな顔してません!!それに話がそれてます!先輩方が休みってどういう事ですか?」
「あぁ、唯のペースに流されてたよ…。明日律と一緒に中学の同窓会行くんだ。
同窓会と言ってもまだ卒業してから全然月日経ってないんだけどな」
「そんな事言って~澪しゃん朝からずーっとウキウキしてるくせにぃ~」
「そっ!…まぁそうだな、楽しみだよ」
「あら、珍しく素直なことで」
「同窓会ですか~いいですね、楽しんできて下さい。…でもそしたら明日の部活どうしましょうか?」
「ぅ~ん三人だねぇ。三人で演奏するのはちょっとアレだし、明日は1日中ティータイムっていうのは…」
「駄目です!ちゃんと練習しないと!唯先輩今日だって出来てないとこ沢山ありましたよ?あんなに教えたのに…ブツブツ」
「ぅぅ…だって休み挟むと忘れちゃうんだもん…ねぇ?ギー太っ」ナデナデ
「ギー太ギー太って、ギー太のせいにしないで下さい!」
「むぅ~あずにゃんギー太に厳しいよぉ~。…もしかしてギー太にも妬きもち~?」
「!」カァッ///
「と、とにかく明日もちゃんと練習するんですからね!分かりましたか!?」
「分かったからそんな怒らないでよぅ~」
律・澪((否定しないんだ・・・))
紬(キマシ)
「じゃあ明日は自主練あんどあず練だねっ!」
「あず練て何ですか…まぁ合わせはちょっと無理かと思いますし、そうしましょうか」
「あ。明日は私もお休みするわ?」
「えっ!ムギ先輩もですか?」
「…」
(と言う事は…結果的に…その…)
『唯ちゃんと二人きりね。頑張って!梓ちゃん!』
(ゆ、唯先輩と二人きり…えへへ///ってムギ先輩!さっきから心の中読まないで下さい!
…と言うかそのためにお休みしてくれるんですか…?)
「明日は家の都合で少しパーティに顔を出さなきゃいけないのよ」
「そ、そうなんですか…」
「じゃあ明日はあずにゃんと二人かぁ♪あっ、と言うことは明日はお菓子ないのぉ?」ウルウル
「大丈夫よ唯ちゃん。紅茶とお菓子はちゃんと用意しておくから♪」
「よかったぁ~ティータイムしないと練習に力が入らないんだよぅ。ありがとームギちゃん!」ギュー
また他の人に抱きついてる。さっき私が1番って言ってたのに…また胸がざわざわしてきた。嫌だよこんな汚い気持ち…。
『大丈夫よ梓ちゃん。その気持ちはおかしくなんかないわ。それにこういう性格含めて唯ちゃんを好きになったのでしょう?』
(それはそうですけど…いや!好きっていうか、なんというかそれは違くて…と言うか早く唯先輩から離れて下さい!)
『ふふっ、明日はちゃんと素直になるのよ?』
「わかってます!!!」
「わっ!なんだ梓。何が分かってるんだ?」
「えっ、いや、その…なんでもないです」
「明日は二人だけど練習がんばろーね?あずにゃん♪」ギュー
「は…はぃ////」プシュー
~~~~~~~~~~~
そんなわけで少し長くなっちゃったけど、今日は唯先輩と二人きりなのです!
まぁ二人きりってだけでいつも通り練習なのは変わらないけど。二人きりってだけでね。
も、もしかしたら何か進展があるかもしれないよ?
二人きりだもん…い、いや、別に期待してるわけじゃないけど、
で、でももしかしたらあんなことが起こっちゃたり、こんな展開になってしまう事も…えへ。
(ふふふぅ…ぅふふぇへへへへ//////)
「ぇへへへぇッゲホッゲホッ」
ハッ!トリップしすぎて頭の中がピンク色になってしまっていた。急がないと先輩を待たせてしまう!
先輩のクラスは5限が休みだと言っていた。1年生より終わるのが早いのだ。
私は階段をそーっとそーっと音を立てないように上がっていく。
なんでかって?それは…
「こんにちはーっと…」
静かに音楽室のドアを開くとそこには真面目に練習をしている唯先輩が
…いるわけなく、先輩は案の定ソファーに寝っ転がって眠っていた。
(やっぱり…ふふっお見通しなんですよ!唯先輩が1人で1時間も退屈しないで待てるわけないです)
私は足音を立てないよう注意しながら床に鞄とギターを床に起き、ソファーに近づき膝立ちになりそっと先輩の寝顔を拝見する。
「ぅみゅ…すぅーすぅー」
(唯先輩の寝顔可愛い…)
いつも私のことを可愛い可愛いと言うけど、私から言わせてみると唯先輩の方が断然可愛いと思う。いや、断然可愛いんだ。異論は認めない。
(あ…口の横に何かついてる)
よく見るとクリームの様な白い物がついていた。
テーブルの上にはケーキと紅茶が並んである。
きっと私のことが待てなくて先に少しつまみ食いでもしたんだろう。
(まったく唯先輩は…私が来るまで待ってて下さいよ)
私は先輩の口を拭くためにティッシュを取りに行こうと思い立ち上がろうとしたが、それは叶わなかった。
先輩が私のシャツをギュッと握っているのだ。
「…先輩?」
「すぅ…すぅ…」
どうやら無意識の動作らしい。赤ん坊ですかこの人は…。
「もう…これじゃ取りに行けないじゃないですか…」
私は諦めて再び膝立ちになり唯先輩の方を向く。そうすると唯先輩の寝顔が少し微笑んだ気がした。
「ふふっ可愛い…」
昨日はあんなに明日は練習ですって言ったくせに、なんだか今日は唯先輩とゆっくり過ごしたい気分だ。
こんな幸せそうな寝顔を見たら起こしたくないと誰もが思うだろう。最近私は唯先輩に甘い気がする。
唯先輩どんな夢を見てるのかな…。
夢の中でも私と一緒ならいいのに…。
「大好きだよ」
「…えっ!?」
私は思わず唯先輩の声に、吐息に、耳を集中させる。
先輩は夢の中なんだから私に向けて言われたわけでもないのに、胸がドキドキしてきた。
も、もしかして唯先輩起きて…
「ゅ、ゅ、ゅいしぇんぱ」
「むにゅむにゅ…ぷしゅぅ…」
「…なんだ寝言か」
私の気持ちは一気に落胆する。
(まぁ唯先輩に期待はしてませんよ…。私が頑張らないと!)フンス!
「…」
思わず唯先輩の真似をしてしまった。
まぁ私がリードしないと唯先輩はなーにもしないんだから…。
今だって後輩ほっぽいて寝こけてるわけだし。
(そんな無防備だと襲われちゃいますよー。まぁ私以外は許しませんが)
口の横のクリームを取るのは諦めて唯先輩の寝顔を眺めていると、
先輩の口がむにゃむにゃ動いて僅かながら何か言っていることに気がついた。
(先輩なんか幸せそう…どんな夢見てるんだろう)
私は何を喋っているのか知りたくて先輩の口に自分の耳を近づける。
「あずにゃ…、あんっ…、っぱい…おいし…」
「!!??」
(なっ、なっ、私?というか「っぱい」…っておっぱい!?私のおっぱいがおいしい!!??)
「なんて夢見てるんですかー!!!」シャー
「ふえっ!?なにごと!」
「何事じゃありません!一体どんな夢見てたんですか!」
「えっどんなって…ぅ~ん夢だったのか~勿体無いよぅ…」
「も、勿体無いって…そんなに私の…ブツブツ」
「あ!あずにゃんも一緒だったよ~」
「当たり前です!私以外とそんな事するのも考えるのも許しません!」クワッ
「ひっ、あずにゃんどうしたの?私が眠ってたから怒ってるの~?」
「…怒ってませんよ。ただ唯先輩が…」
「私が?」
「その…えーと…、…だから!」
「あぁ!あずにゃん食べたくなっちゃったんだね?いいよ~もうこんな時間だし」
「えっ…確かにもう下校時間ですね…と言うか、本当にいいんですか…?」
「もちろんだよぅ!」
「じ、じゃあ学校ではもう無理ですし、わ、私の家にでも行きますか?今日は偶然親も居ないんで…」
「えっ?あずにゃんの家にあるの~?ん~親が居ないのも関係あるの?あっ、さてはあずにゃん独り占めしようとしてたんだねぇ~?」
「えっ?あるって当たり前じゃないですか。(私自身なんだし)私が独り占め…?って…あれ?」
「あの、すみません唯先輩。唯先輩が見た夢って…?」
「ん?たい焼き食べる夢だけど?」
「 」
「しっぽまであんこいっぱいで美味しかったんだよ~」
「 」
「でもあずにゃん家にたい焼き買いだめしてるの~?さすが猫ちゃんだねぇ~♪」
「…ま」
「ま?」
「まぎわらしいんですよー!!!」
大好きなたい焼きを今日ほど食べたくなくなったのは生涯生まれて初めてでした。
fin♪
初めまして管理人のJASこです。読み方はそのまま「じゃすこ」です。由来は某スーパーではありませんのでw
この作品は人生初めて書いたSSです。後先考えずに唯梓LOVE!!!って気持ちだけで衝動書きしましたw
読み返すと色々とひどいですね、ごめんなさい。
確認するたびに誤字脱字が見つかるので、未だにありまくりだと思います。
見つけた方は指摘などして下さると嬉しいです。
| 【かんちがい!】
| 20:33
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