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2010.06.01 Tue
R-18な内容です。18歳未満の方は閲覧しないで下さい。
それ以外の方は、少し長めなので時間がある時にどうぞ。
【痣】
今日も私こと平沢唯は、軽音部で1年後輩の中野梓ちゃんに日頃の日課になっているちょっかいを出していた。
「あーずにゃーん!!猫耳つけて~?」
私は背後から梓ちゃんに近付き、黒くて耳の部分に白いモフモフの付いている猫耳を、梓ちゃんの頭に付けようと試みる。
「!?」
梓ちゃんは野生の感で危険を察知したのか、とっさに頭を「ブンブンブン!」と振り出した。
梓ちゃんが頭を振るたびに、彼女のツインテールの長い髪が、私にビシッビシッと攻撃をする。
「いたっ!いたっ!あずにゃん痛いよ!」
「じゃあ先輩もそれやめて下さい!」
「う~…分かったよぅ~…」
こうなった梓ちゃんは、絶対一歩も引かないのを私は知っている。
私はしぶしぶ手に持っていた猫耳をテーブルの上に置いた。
そんな私を見て梓ちゃんは満足したのか、頭を振るのを止めて、振ったせいで少し乱れてしまった髪を整え始めた。
(ちぇー…今日も駄目だった)
私は髪を整える梓ちゃんを横目で見ながら落胆する。
実はここ最近、ずっとこんな感じなのだ。
ふざけてちょっかい掛けると嫌がって攻撃するし、ギュッと抱きしめると一瞬だけ大人しくなるけど、すぐに胸の中で暴れ始める。
「ははっ!なんだ~梓、飼い主離れか~?」
私達の事を見ていた律っちゃんが、からかうように梓ちゃんに話しかけた。
「なっ!な、なんですか飼い主って!そんなんじゃありません!」
ニヤニヤとしている律っちゃんに、梓ちゃんはプイッと顔を背けながら早口でそう答えた。でも梓ちゃんは耳まで真っ赤になっている。
「まぁまぁ、そろそろティータイムでもしましょ?梓ちゃんも動いて疲れたでしょう?」
そんな私達を見かねたムギちゃんが、ニッコリと微笑みながら梓ちゃんに話しかけた。
「…そうですね。ムギ先輩、私ミルクティーが良いです」
梓ちゃんはムギちゃんに紅茶を頼むと、自分の椅子に着いた。
ムギちゃんのお陰で梓ちゃんは少し落ち着いたようだ。
「おぉ!ムギー!!今日のお菓子は何だ~!!!」
ティータイムと聞いた律っちゃんが、途端に騒ぎ始める。
「お前の頭はそれだけか」
すかさず澪ちゃんが、そんな律っちゃんに呆れた顔で突っ込んだ。
「なんだよーじゃあ澪はお菓子いらないのか~?」
「えっ!いや、そんな事言ってないだろ!」
ギャイギャイと2人の痴話喧嘩が始まった。
この2人はなんだかんだとても仲が良い。やっぱ幼なじみだからかな?
ムギちゃんはそんな2人を眺め、フフッと笑うと紅茶の準備に取り掛かり始めた。
「あ、ムギ先輩。私も手伝います」
そう言いながら梓ちゃんは椅子から立ち上がると、ムギちゃんの側へ駆け寄った。
ムギちゃんは「ありがと」と声を掛け、梓ちゃんは「ティーカップを出してきますね」と言い棚へ向かう。
ムギちゃんはお湯の用意。
梓ちゃんは棚からティーカップを取り出している。
澪ちゃんと律っちゃんはまだうんぬんかんぬん言い合っている。
そんな中、私は梓ちゃんの背中をずっと見つめていた。
☆
「おねーちゃーん!お風呂沸いたよ~?」
「あーい」
私は読んでいた漫画をぽいっとベッドに投げ、階段を下り、洗面所へ向かう。
髪のヘアピンを取り、部屋着を洗濯機に投げながら脱いでいたら、憂が洗面所に入ってきた。
「お姉ちゃん着替え忘れてるよ~…って…あれ?背中に痣できてるよ?」
パジャマを持ってきてくれた憂は、少し驚いた顔をして私の背中を覗き込む。
「えっ?どこ~?」
「ここだよ。背中に痣なんてどうしたの?」
憂は私の背中の腰より少し高い位置を指で指し、心配そうな顔をして聞いてくる。
私は洗面台の鏡でその場所を確認をしようと思い、鏡の前に背を向けて立つ。
憂の言う通り、私の背中にはうっすらと痣が出来ていた。
ここは確か――
(確か…昨日梓ちゃんに叩かれたとこだ)
昨日抱きついた時に、梓ちゃんが嫌がって背中を強めに叩いたのを私は思い出す。
(少し背中が痛いな)とは思っていたけど、まさか痣が出来ているとは思わなかった。
(…これは躾が必要だね)
「憂」
私は明日の事を考えながら、さっきからモジモジしている憂を呼ぶ。
「えっ!なに?も、もしかして一緒におふるぉ」
「私明日ちょっと帰り遅くなるから」
「え…あ…うん…。夕飯残しとくね…」
興奮したかと思ったらすぐに悲しい顔をして、憂は洗面所から出て行ってしまった。
(憂少し泣いている様に見えたけど…花粉症かな?)
*
私はいつもより長めにお風呂に浸かる。
明日の“計画”をじっくりと練るために―――
☆
次の日の放課後。
私は部活が始まる前に、今はもう使われていない旧化学準備室に梓ちゃんをメールで呼び出した。
どうやって教室のカギを手に入れたかって?
そこはさわちゃんにうんぬんかんぬん嘘を言って、無理やり入手した。
私はカギを使って教室の中へ入る。
ずっと使われてなかったからか、部屋の中の空気が少し悪い。
埃の被っている窓を開けて換気をし、梓ちゃんが来るまで私は椅子に座って待つ事にした。
――そして、ドアが開いた。
ガラッ
「…唯先輩~居ますか~?…あ、先輩!こんなとこに呼び出して、一体何なんですか?」
ドアから顔を出してキョロキョロとし、私が居ると分かった途端、少し怒った口調になる梓ちゃん。
私はそんな彼女に返事をせず、黙って俯く。
「唯先輩?」
何も喋らないで俯いている私に疑問に思ったのか、梓ちゃんはこっちに近付いて来た。
私はすかさず立ち上がり、梓ちゃんの背後に回り、ドアのカギを掛ける。
「えっ」
私の急な行動に梓ちゃんは驚いた顔をしている。
私がドアを背にして立っているため、梓ちゃんはもう逃げられない。
「先輩…?」
訝しげな顔をしている彼女を無視して、私は自分のブラウスのボタンを外し始める。
「な、なに脱いでるですか!?」
いきなり服を脱ぎ出した私に、梓ちゃんは顔を真っ赤にさせ、焦りながら声を荒らげた。
「あずにゃん。この痣、何かわかる?」
私はブラウスを脱ぎ、梓ちゃんに痣が見えるように背中を向ける。
「…あっ」
どうやら梓ちゃんはこの痣が自分が付けた事に気付いたようだ。
「あずにゃんが私の事叩いて付けたんだよ?」
「す、すみません…」
梓ちゃんは申し訳無さそうな顔で私に謝ってきた。
でも私が望んでいるのはそんな事じゃない。
「謝らなくていいから。舐めて?」
「え…あ…。そ、そろそろ部活行かないと…」
身の危険を感じたのか、梓ちゃんはこの教室から出ようと足を踏み出す。
梓ちゃんの声は震えていた。
「聞こえなかった?早く舐めて」
私は逃げようとする梓ちゃんに低い声で命令をする。
すると梓ちゃんは、ビクっと身体を強ばらせて、教室を出ようと踏み出していた足を固まらせた。
「ぁ…ぅ…」
梓ちゃんは足をガクガクと震わせながら私に近付き、背中の前で跪く。
そして私の腰に手を当て、小さな赤い舌をそろそろと口から出し痣を舐め始めた。
「ぺろっ…ぺろっ…」
梅雨の時期、この使われていない埃っぽい教室は、気温も湿度も高くジメジメとしているので、私の背中は少し汗ばんでいた。
「ぺろぺろ…ぺろっぺろっ」
でも梓ちゃんは、背中を伝う私の汗に気にする事なく、美味しそうに舌を這わせて舐めている。
「ぺろ…ぺろっ…ちゅ…ちゅっちゅっ…」
すると梓ちゃんは舐めるだけじゃなく、唇を押し付けて痣にキスをし始めた。
「あずにゃん、私の汗美味しい?」
「ちゅ…ちゅっ…ふぅ、ふぅ…ぺろぺろ…」
私の声に答えるかのように、梓ちゃんの手がお腹の辺りにまで伸びてきて、さわさわと撫でてくる。
「触って良いなんて言ってないよ?ほら、戻して?」
「ぁぅ…」
私のお腹を撫でている梓ちゃんの腕を引き離して、元の位置に戻させる。
名残惜しそうに梓ちゃんの手は私の腰を掴み直した。
「舌が止まっているよ?もっと舐めて」
「…ぺろ…ぺろぺろ…ぺろ、ぺろ、ぺろ…ちゅるっ」
私は梓ちゃんにもう少し痣を舐めさせ続ける事にした。
【痣 @後編】に続きます。
| 【痣】
| 02:34
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