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2010.07.07 Wed
性行為的な表現が御座いますので、18歳未満の方の閲覧は禁止とさせて頂きます。
【逆転!?@後編その1】
あの玄関での事後、身体が動けるようになった先輩は余韻に浸る事も無くサッサとお風呂へと行ってしまった。
まぁあれだけ汗をかいたのだし、サッパリしたいのも当然だろう。
どうせなら一緒に入りたかったのだが、『ちょっと疲れてるからまた今度ね』と可愛く断られてしまった。
どうやら一緒に入ったらまたエッチな事をされると思われているらしい。
いくら私でも続けてする程飢えてる訳じゃないのに。
(…まぁそんな事言いながら我慢出来なくなって襲うのがオチなんでしょうけど)
そんな事を考えながら、私はリビングのソファーでダラ~ッと身体を伸ばす。
人様の家で図々しい、と思うかもしれないがなんせ恋人の家だし。
何回も来ているので畏まるのも今更って感じだ。
面白い番組も無いのでチャンネルを何度も代えながらテレビを見ていたら、先輩がお風呂から上がってきた。
先輩は白いタオルで髪の毛をゴシゴシ拭きながら台所まで向かい、冷蔵庫から麦茶を取り出してグラスに注いでいる。
風呂上がりのせいだろうか。
先輩の頬はピンク色に上気していて、何だかとっても色っぽい。
まるであの最中の時の顔みたいだ。
私はさっきの甘い一時を思い出す。
「あずにゃんもお風呂先入っちゃったら?」
「………へ?あ、あぁ…」
頭の中でピンクな妄想をしていたせいで、先輩に返事をするのに少し遅れてしまった。
(お風呂か…)
時計を見ると、丁度7時ぐらい。
お風呂に入るには少し早い時間の様な気もするけど…。
私は時計と先輩を交互に見る。
「早めに入っちゃった方がスッキリするよ?」
迷っている私に先輩はニッコリと笑いながらそう言うと、麦茶をコクコクと美味しそうに喉を鳴らして飲み干した。
(確かに早めに入っちゃった方がサッパリするかも。軽い運動(?)したせいで少し汗かいちゃったし…。それに…夜の時間も増えるわけで……むふふ…)
「はい、そうします!」
邪な考えで決断を下した私は、嬉々とした気持ちでお風呂へと向かった。
☆
「あずにゃーんパジャマここ置いとくね~?」
遠くから聞こえる先輩の声に私はハッとする。
途端にお風呂のお湯の感触が体に伝わってきた。
考え事をし過ぎて忘れていたが、自分はお風呂の中に居るみたいだ。
ドアの方見るとうっすらと人型の影が見える。
どうやら先輩は着替えのパジャマを持ってきてくれたらしい。
「は、はい!ありがとうございます!」
慌ててドアの向こうに聞こえるように、少し大きめの声でお礼を言う。
すると「はーい」やら「ほーい」などと言う先輩の声が聞こえ、ドアが閉まる音がした。
一気に緊張が抜けた私はお風呂の中で脱力する。
考え事し過ぎて自分が何処にいるか分からなくなるなんて情けない。
考え事っていうのは主に先輩の事なんだけど…。
(……キリがない、そろそろ上がろう)
私は身体を起こしてザバッとお風呂から上がる。
脱衣所で身体を拭いて、さぁ着替えようと籠の中を見ると用意されていたのは普通のパジャマだった。
(…あれ?今日はTシャツじゃないんだ)
お泊まりの時はいつも先輩が着ている変なTシャツだったので、私は少し戸惑う。
(これ先輩のなのかな…)
「スン、スンスン」
パジャマに鼻を押し当てて嗅いでみる。
洗剤の匂いに混ざってほのかに先輩の匂いがした。
(良かった、先輩のみたい)
先輩の匂いに安心した私はパジャマに腕を通す。
少し迷ったが、ブラジャーは付けなかった。
(どうせ脱ぐんだし…ね)
そんな事を考えながら、プチプチと前ボタンを掛ける。
鏡を見ると気持ち悪いほどニヤニヤとしている自分が居た。
私は気持ちを引き締めてリビングに向かった。
リビングのドアを開けると、既にテーブルには美味しそうな湯気を出している夕ご飯が並んでいた。
途端に私のお腹が「ぐぅ…」と鳴る。
人間の3大欲求の一つ“食欲”なのだから、これは仕方のない事だ。
「あ、おかえり~。もうご飯出来てるよ、食べよっか」
2人分の飲み物をテーブルへ運んでいた先輩は、私が上がった事に気が付くと声を掛けてテーブルの前に座った。
「あ、はい」
軽く返事をし、私も先輩の座っている真向かいのカーペットの床へと腰を降ろした。
☆
リビングにはカチャカチャと箸が合わさる音と、TVの音だけが聞こえる。
私達は先輩が用意してくれた夕飯を黙々と食べている。
先輩が作ったのかと聞いてみたら、これらの料理は憂の作り置きらしい。
ほかほかのご飯に鯛の塩焼き、マッシュポテト、大根のお味噌汁に胡瓜のお漬物。
どれもとても美味しくて、私の喉は唸る。
ふと先輩の方を見ると、先輩は顔をTVの方に向けながら箸を器用に使いご飯を口へと運んでいた。
先輩を見ていると、つい厭らしい妄想がもやもやと頭の中に浮かんでくる。
(今日はどう可愛がろうかな…一方的に攻めるのも先輩可愛いから良いんだけど、2人でするってのもまた良いな…)
「何ニヤニヤしてるの?」
TVを見ていた先輩が、いきなしこちらを向いて声を掛けてきた事で私はビクッとしてしまう。
「へ!?あ、いや、なななんでもないです!」
どうやら表情が表に出ていたみたいだ。危ない危ない。
誤魔化す様に私はガツガツと目の前にある料理を口の中に放り込む。
「んむっ、この煮っ転がし美味しいです」
歯を立てると里芋は嫌らしくない粘りを出しながらほろっと口の中でくずれる。
よく煮詰まっているのか味も引き締まっていて、とても美味しい。
私はもう1つと思いながら箸を口に運ばせる。
「本当!?…実はそれだけ私が作ったんだけど~…」
「え、そうなんですか?本当に美味しいですよ、コレ。」
これを先輩が作ったのか。
私は少し驚きながらも、もぐもぐと口の中で里芋を噛みながら本当に思った事を言う。
すると先輩は照れているのか、顔赤らめてもじもじとし始めた。
(可愛い…)
そんな彼女を見て、私は再びムラムラとしてくる。
(い、今は我慢我慢!!後でたっぷり愛せるんだから…ふへへへ…)
「あずにゃん、鼻の下伸びてるよ?」
「え!?そ、そんな事ないです!」
そんな会話を繰り返しながら私達は夕飯の時間を過ごした。
☆
「ほい、あずにゃんジュース」
「ありがとうございます」
夕飯も食べ終わり、時間は8時半。
そろそろ先輩が見たい番組が始まるらしいので、私達はジュースを飲みながらソファーでまったりとする。
先輩の股の間。
ソファーではいつもここが私の定位置だ。
股の間にすぽっと収まりながら先輩の胸に身体を預けると、暖かくてとても心地良い。
(何か辛いな…このジュース)
渡されたジュースの味に少し不思議に思うが、先輩は普通に美味しそうに飲んでいるし、私も喉が渇いていたのでゴクゴクと飲み干した。
TVからは芸人のツッコミ声が聞こえ、それを見ながら先輩はケラケラと笑っている。
私もぼーっとする頭でテレビを眺める。
「ぅ、ぅ~ん…」
何か急に目がしょぼしょぼとしてきた。
私は指で瞼をゴシゴシと擦る。
「眠いの?」
すると先輩が上から顔を覗き込みながら声を掛けてきた。
先輩の柔らかい髪の毛が私の顔に当たる。
「いや…なんだか…急に瞼が重く…」
私はむにゃむにゃとする口元を動かして先輩の胸に頭を埋める。
すると先輩は頭を手のひらで優しく撫でてきた。
先輩の暖かい体温と気持ちいい手のひらの感触に、私の瞼はさらに重くなる。
「効いてきたみたいだね」
「…ふぇ?…効いてきたって…なにが…です……」
意識がだんだんと遠くなるのを感じる。
最後の力を振り絞って顔を上げた先には、先輩の笑っている口元があった。
――――――
――――
――…
……
…
「………ん」
(何か身体が重たい…)
ズシッと身体にのし掛かっている重たさに不思議に思いながらも、私はまだ少し重たい瞼をゆっくりと開かせる。
しかし瞼を開いた先には色鮮やかな世界は無く、ただ真っ黒な色だけが広がっていた。
予期せぬ事態に目が一気に眠気が冴え、私は驚きながらも何度かパチパチと瞬きをする。
すると布の様な感触の物が睫毛にパシパシと当たった。
(な、なにこれ…夢…?)
私は少しパニックになりながらも、落ち着いて今自分が置かれている状況を確認する。
まず私は仰向けになって寝ている。
目は黒い布か何かで覆われているようで、何も見えない。
布が肌に当たる感触から、パジャマはキチンと着ているみたいだ。
全身を包み込む柔らかい感触から、ここはベッドの上だと思う。
両腕は起きた時からバンザイの形に上がった状態になっていた。
それを動かそうと試みたら、何かで縛られているようで自由に動かす事が出来ない。
少し強めに動かしてみたら、手首に何かが擦れる鈍い痛みが伝わった。
(痛っ!…って事は夢じゃないみたい…)
両手首は紐か何かでかなり頑丈に縛られているみたいだ。
あまり無闇に動かさない方が良いかもしれない。
そしてこの身体の重さ。
まるで身体の上に重石が乗っているようだ。
身体を動かそうにも、それのせいで身動きが取れない。
私は寝る前まで何をしていたか頭の中でぐるぐると考える。
するとやっと目が暗い所に慣れてきたのか、布越しに人の形をしたシルエットがぼんやりと見えてきた。
「やっと起きたね」
ふと人の声が聞こえた。
私はこのシルエットの人物が喋ったのだと直感で感じる。
この聞き覚えのある甘い声は…唯先輩だ。
目の前に居るのが唯先輩だと分かった瞬間、私の脳裏に今までの記憶がフラッシュバックしてきた。
そうだ、私は唯先輩の家に泊まりにきたんだった。
それでテレビ見てる途中で突然眠くなって、寝てしまったんだっけ…。
(わざわざベッドまで運んでくれたんだ…申し訳ないな。でも何故こんな事を…?)
人様のお宅に泊まりに来ながら寝てしまった事に私は申し訳なく思いながらも、先輩の行動に不審に思う。
何故だか分からないが、先輩は私の身体に乗っかかっているのだ。
それにこの目隠しと手の拘束。
先輩が何を考えているのかよく分からない。
「…唯?一体何なんですか、これ。はぁ…ふざけてないで早く外して下さい」
こんな事して、一体何のつもりなんだろう。
まぁきっとまた悪ふざけのつもりなのだろう。
私はやれやれとため息を付きながらも先輩に呆れて物を言う。
突然身体が軽くなった。
先輩が腰を上げたのだろう。
私は手首を縛っている物を解いてくれるんだと思い、大人しく待つ。
すると突然耳元に生暖かい風が当たった
「…嫌って言ったらどうする?」
「…え?」
私は先輩の言葉に耳を疑い言葉に詰まってしまう。
何だろう。何かが違うような気がする。
それにこんな低い先輩の声は、今まで聞いたことがなかった。
「夕飯の時、すごくエッチな顔してたよ。ずっと夜の事考えてたんでしょう?…梓はとんだ発情猫さんだね」
いつもとは違う先輩の態度に、私は狼狽える。
名前を呼び捨てにされるのは入部して初めて会った時以来だった。
それに発情猫って…普段なら絶対こんな事言わないのに。
実はこれは夢なんじゃないだろうか…?
私は先輩のあまりのギャップの違いさに、軽く疑心暗鬼に駆られる。
すると『プチ、プチ』と何かを外す音がした。
心なしかパジャマの上着を引っ張られている感覚がする。
「ゆ、唯、何してるの…?」
私が話し掛けても『プチ、プチ』という音は止まらない。
ものすごくイヤな予感がする。
背中に嫌な汗がジワッと滲み出てきた。
「考えてみたら、私が梓の事愛した事って無かったね」
淡々とした先輩の低い声が耳に伝わる。
この先輩の言っている“愛した事"っていうのは、エッチの意味なのだろうか。
確かにいつも攻めるのは私の方だ。
でもそれは私が望んでいる事であって、決して無理をしている訳ではない。
「私は唯にするだけで充分気持ちいいですから大丈夫ですよ。ほら、早くこれ解いて下さい」
そう言いながら私は縛られている腕をカシカシと動かす。
すると先輩の動きが止まり、『プチ、プチ』と鳴っていた音が消えたと思ったら、『ギシッ…』とベッドのスプリングが軋む音がした。
「…梓はまだ私の事、分かってないみたいだね」
耳元に口が付いているんじゃないかと思うぐらい、先輩の声は私の耳にダイレクトに響いてきた。
私の知らない先輩の低い声に、背筋がゾクゾクッとしてくる。
「梓が恐がるかなと思ってずっと抑えてたんだけど、最近良い気になってる梓見てたら…なんだか我慢出来なくなっちゃった。…ごめんね?今まで猫被ってて」
先輩はそう言い終わると共に、バッと私のパジャマの上着を引っ張った。
「ひゃ…ッ!?」
途端にひやっとした外気が私の肌に伝わる。
お腹がスースーすることから、パジャマを肌蹴させられた事が分かった。
さっきの『プチ、プチ』という音はボタンを外す音だったのか。
(もしかして、脱がしやすい様に今日はTシャツじゃなかったとか…?)
もしそうだとしたらかなりの計画犯である。
私が眠くなったのも、もしかして何か盛られた…?
いや、でもそんな…先輩に限ってそんな事あり得ない。
先輩はパジャマを開いたまま何もしてこない。
しかしこの緊張感は何だろう。
布で目を隠されているため確信はできないが、舐める様に私の裸を見る視線を感じる。
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